こんにちは、合氣道合心館京都・大阪のおがわです。
GWなので稽古もお休み、連日10時間くらい寝ているので、身体も脳みそもなまりきっています。
また太るかな・・・。
ではでは、、、
今回は「正射必中」という言葉をご紹介します。
(せいしゃひっちゅう)と読みます。
「正射必中(せいしゃひっちゅう)」とは?
「正射必中」とは弓道の言葉です。
それではどのような意味なのでしょうか?
公益財団法人弓道連盟様の公式サイトより引用させてください。
弓道には正射必中という言葉があります。
これは正しい射法で射られた矢は、必ず中るという意味です。
引用:公益財団法人弓道連盟
正しい射法を極め名人の域に達すれば、暗闇でも的を射ることができるようです。
この動画見てみてください(マンモスすごし)↓↓
ドイツ人哲学者「オイゲン・ヘリゲル」が書いた名著「弓と禅」の中で、弓聖と呼ばれた阿波研造(あわけんぞう)先生にはこれよりさらにスゴイエピソードがありますのでご紹介します。
研造先生は「心で射る弓」つまり、弓禅一如を説かれたそうですが、「正射必中」という哲学はお持ちだったのでしょうか?
時間あるときに「弓と禅」を読み返そうと思います。
■弓聖 阿波研造(あわけんぞう)先生のいかついエピソード
研造先生は技術のみの弓を曲芸と嫌い、「心で射る弓」弓禅一如を説きました。
そんな研造先生が偉大な弓道家であることが分かるすごいエピソードがあります。
ドイツ人の哲学者であるヘルゲルさんは、バリバリの合理主義者だったのか、はじめ研造の説く「心で射る弓」がどうしても理解できませんでした。
そんなヘルゲルさんに、
研造先生は「納得できないようであれば、夜の9時に自宅の道場に来るように」と伝えました。
改めて、
夜9時に自宅の道場を訪問したヘルゲルさんの前で、研造先生は驚く弓の神髄を見せます。
的から三寸ほど前に蚊取り線香を1つ立てました。
しかし、
街灯などがある現在と違い、当時の夜9時は真暗で、
蚊取り線香の灯りは暗闇を照らすばかりで、全く窓は見えません。
そのような状態で研造先生は矢を二本放ちます。
1本目は的の真ん中に命中します。
全く的が見えない中、それだけでも驚異的なのですが、なんと
2本目は1本目の矢筈に中たり、その矢を引き裂いていました。
この時、研造先生はヘルゲルさんに
「先に当たった甲矢は大した事がない。数十年馴染んでいる垜(あづち)だから的がどこにあるか知っていたと思うでしょう、しかし、甲矢に当たった乙矢・・・これをどう考えられますか」
と言ったそうです。
人間技とは思えない神業エピソードですが、ヘルゲルさんが実際に目撃した事なので、事実なのだと思います。
興味を持たれた方はこちらのブログも併せてお読みくださいね↓↓↓
永遠のテーマ 正射 vs 中て射(あてしゃ)論争!
弓道では中て射(あてしゃ)という言葉(俗語??)があるそうです。
中て射とは、簡単に言うと「弓を射るときの型がむちゃくちゃでも当たればいいじゃん」という意味です。
正射の対義語の意味で使われているのでしょうか??
上の動画は学生弓道で目指すべきは「正射 or 中て射」のディベートをしている動画です。
どちらの意見にも共感できますね。
ふむふむ
私の大学時代にトキの柔の拳に憧れて合気道部に入ってきた同期がいまして、当然のように私を残して、秒で退部していきました。
なんかそんなこと思い出しました。
「真善美(しんぜんび)」が弓道の最高目標
以下は弓道連盟様からの引用になります。
弓道には「真善美」という思想があります。「真」は、一射ごとに正しい射法を目指すことを意味します。「善」は平常心を保ち、礼節と慈しみの心を大切にすることです。「美」は、「真」の正しい射法と「善」の平常心が一体となったときに体現される、理想的な美しい弓を表しています。弓道は矢で的を射るスポーツ競技です。しかし、矢が的にあたることや競技としての勝ち負けだけにとらわれてはいけません。正しい姿勢や動き、内面の人格的向上によって心身を高めていくことこそが、弓道における本当の目標なのです。全弓連では「真善美」を弓道の最高目標としています。
引用:公益財団法人弓道連盟
公式サイトでは弓道の最高目標は単に的に矢をあてる事ではなく、「真善美」だと記載されています。
つまり正射を目指すべきだという見解だと思います。
武道の型は「機能美」から生まれたはず ~美しい技と効く技は別物か?~
弓道にかぎらず、私が稽古をいている合気道にも「型」というものがあります。
そして、審査や演武では「型」の美しさが求められます。
それは「形式美」であって、実際、効果を出そうと思えば、型にとらわれていたはいけないのではという気がします。
つまり、美しい技と効く技は別物のような気がします。
しかし、私はそうではないのではないかと思うのです。
型は先人が作った「機能美」の集大成ではないかと・・・。
(ここでの機能美は、機能の邪魔をしない美という意味ではなく。機能を突き詰めていって結果、無駄がそぎ落とされて、洗練されて美しくなるという意味です。)
きのう‐び【機能美】
建築・工業製品などで、余分な装飾を排してむだのない形態・構造を追求した結果、自然にあらわれる美しさ。
引用:goo辞書
なので、私は技の効果と同時に技の美しさも気にして稽古をしています。
効果かつ美しさということではなく、本当に効果がある技は当然、美しいはずだという事を信じているからです。
私は「効果」と「美しさ」どちらかだけに目が行くのではなく、両方が成り立つ技が大切なのではないかと思って稽古をしています。
「効果」と「美しさ」の両方を体現できているか確認するために、時々自分の技を客観的に見てみて反省することも必要かと思います(離見の見)。
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分かってないのに、分かったようなこと書いています。
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