どーも、おがわです。
明治初期に西洋諸国に日本を含む東洋の思想文化のすばらしさを知らしめるために、
岡倉天心が書いた「茶の本」
「茶の本」は全7章あるのですが、1章ごとに要点をまとめていきたいと思います。
今回は第二章「茶の諸流」をご紹介いたますね。
ではでは
茶の本 第二章「茶の諸流」
第二章「茶の諸流」は、主に茶の歴史に関して、書かれています。
中国で生まれたお茶が、日本に入ってきて、いかに茶の湯にまで発展したのか。
この章の最後の「茶道は道教の仮の姿であった。」という言葉がすごく、私は印象に残っています。
お茶は芸術、名人を必要とする。
お茶は芸術ですから、その気高い味を出すには、「名人」が必要になります。
絵に傑作と駄作があるように、お茶も入れる人により良くもなり、悪くもなります。
とは言っても、良いお茶を入れるのにこれぞ!という秘宝はありません。
立派な茶をたてるのに、これぞという秘宝はありません。
名画を書くのに、法則がないのと同じように・・・・
良いお茶を入れるマニュアルは作れないということですね。
お茶も入れることも良いお茶を入れる確実な法則はなく、
毎回、お茶や水、温度、適切な入れ方をすることが大切です。
これができるのが「名人」ということです。
そう!お茶を入れることは名人芸なのです。
世間はこのことを知らずに、お茶を無駄していることがあると天心は嘆いています。
やれやれだぜ・・・という感じですね。
宋の詩人である李仲光(りちゅうこう)はこのような言っています。
世の中に最も悲しむべき3大損失がある・・・・それは
正直、ちょっと大げさやな~と思いますが、
それくらいお茶は東洋では大切なものなのだと、天心は伝えたいのです。
(その東洋の魂である「お茶」の習慣をを西洋人であるあなた方はすんなり受けれたではないか!と天心は言いたいのだと思います。)
お茶の歴史
この章では、天心はお茶の歴史を細かく書いて、説明しています。
(お茶は中国発祥でのちに、日本に伝わる。)
ここではそれを簡単にまとめさせていただきます。
①お茶の入れ方の歴史
お茶の入れ方の進化は3つの段階に分けられます。
煎茶・抹茶・掩茶です。
この三段階のうち、現在(※)は掩茶が主流です。
※岡倉天心がいう現在なので、明治初期。でも令和の現在でも掩茶が主流ですよね。
お茶は、時代により変化してきました。
お茶はその時代に流行した精神を反映していると天心は言います。
②お茶の役割の歴史
①薬用
お茶の木は南シナ産(中国の南)で古くより、薬として活用されてきました。
お茶は疲労を回復したり、精神を安定させたり、意志を強くしたり、視力を整えるのに効果があると内服さえていました。
また、内服だけでなく、外服薬としてリューマチの痛み軽減にも効果があると言われていました。
②飲料
4・5世紀の入ると揚子流域(中国の大河)で愛好飲料として飲まれるようになります・
薬としてではなく、単純においしいとか、ほっとするから飲むという風にお茶を飲む事の意味が変わってきます。
このころに茶という文字がつくられました。
③遊び
8世紀にはいるとお茶は詩歌などと同レベルの高貴なお遊びに変化します。
陸羽(りくう)は茶経という書物を編纂し、お茶を飲む行為を「茶道」にまで昇華しました。
④宗教
そして、お茶は仏教とともに日本に入ってきます。
伝わってきたのは、植物としてのお茶だけではなく、お茶の儀式や思想も同時に伝わり、日本で広まりました。
15世紀には将軍 足利義政の推奨を得ることになり、茶の湯として完成をしました。
それ以来、茶の湯は日本では不動の地位を得ています。
日本ではお茶を高貴な遊びから宗教のレベルまで昇華をしました。
そして、天心はこの章の終わりをこのような言葉で締めくくっています。
茶道は道教の仮の姿であった。
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岡倉天心の「茶の本」を各章ごとにまとめています。
一生懸命、まとめました。
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