五輪書「空の巻」をざっくり解説 ~武蔵の兵法の境地~

 

どうも、おがわです。

 

 

今回は・・・

 

日本一有名な剣豪である宮本武蔵(みやもとむさし)が晩年書いた日本一有名な武道書「五輪書」の空の巻を簡単に解説したいと思います。 

 

 

 

「空の巻」は武蔵が兵法の修行により至った境地を書いています。

 

短い文章ですが、非常に奥深い内容になっている巻です。

 

 

 

五輪の書 ~空の巻~ とは?

五輪書の最後の巻は「空の巻」です。

 

 

武蔵が長年の兵法の修行から到達した境地「空」について、記述されています。

 

 

この巻は短いので原文と現代訳をそのまま載せておきますね。

 

短い文章ですが、非常に深い内容になっています。

 

 

 

■原文

二刀一流の兵法の道、空の巻として書顕はす事、空といふ心は、物毎のなき所、しれざる事を空と見たつる也。勿論空はなきなり。ある所をしりてなき所をしる、是則ち空也。世の中においてあしく見れば、物をわきまへざる所を空と見る所、実の空にはあらず、皆まよふ心なり。此兵法の道においても、武士として道をおこなふに、士の法をしらざる所、空にはあらずして色々まよひありて、せんかたなき所を空といふなれども、是実の空にはあらざる也。武士は兵法の道をたしかに覚え、其外武芸を能くつとめ、武士のおこなふ道、少しもくらかず、心のまよふ所なく、朝々時々におこたらず、心意二つの心をみがき、観見二つの眼をとぎ、少しもくもりなくまよひの雲の晴れたる所こそ、実の空としるべき也。実の道をしらざる間は、仏法によらず、世法によらず、おのれおのれはたしかなる道とおもひ、よき事とおもへども、心の直道じきどうよりして、世の大かねにあはせて見る時は、其身其身の心のひいき、其目其目のひづみによって、実の道にはそむく物也。其心をしつて直なる所を本とし、実の心を道として兵法を広くおこなひ、ただしく明らかに大きなる所をおもひとつて空を道とし、道を空と見る所也。

 

空は有善無悪、智は有也、利は有也、道は有也、心は空也。

 

 

 

■現代語訳

 二刀一流の兵法の道を「空の巻」として書き表します。

 

空という心は、物事がない所、知ることができない事を空と見るという事です。

 

もちろん、空とは何もないことですが、ものがあることを知って、ないこと知る、これが空です。

 

世間一般の軽薄な見方では、物事の道理をわきまえないこと空としていますが、真の空ではなく、すべて迷いの心です。

 

 

この兵法の道においても、武士として道を歩んでいくのに、武士の掟を知らず、空になれずにいろいろ迷いがあってどうしようもないことを空と言うけれども、これは正しい空ではありません。

 

 

武士は兵法をしっかりと身につけ、その他の武芸もよく練習し、武士が進む道は少しも暗くなく、心が迷うこともなく、常に怠らず、心と意の二つを磨いて、観と見の二つの眼をとぎすまして、少しも曇りのない迷いの雲が晴れたところこそ、正しい空だと考えるべきです。

 

 

正しいことを知らない間は、仏法に頼ることなく、世間一般に頼ることもなく、個人個人では正しい道と思って、よいことだと思っても、正しい道から世の中の大きな物差し(規準)に照らし合わせると、自身の気持ちのひいき、自身の目のひづみのために、正しい道にそむいているものです。

 

 

この道理をわきまえてまっすぐな所を根本とし、正しい心を道として兵法を幅広く鍛錬し、正しく明らかで大きな所をつかんで、空を道とし、道を空とみます。

 

 

空には善のみがあり悪ではありません。

 

 

兵法の智、兵法の利、兵法の道を備えることで、その心は空の域に達するのです。

 

 

 

 

 

武蔵の兵法の境地「空」とは・・・

 

武蔵が記述している「空」とは何を表しているのでしょうか?

 

 

世間一般で言われている

 

何も考えていない状態や、心に迷いがあり、何をしていいか分からない状態は「空」ではないと武蔵は言います。

 

 

 

・物事の道理をつけない事を空だと言う事もあるが、正しい空ではない。

 

・色々と悩み過ぎて、成すべき事を見失う事を空だと言う事もあるが、これも正しい空ではない。

 

 

 

武蔵がいう正しい「空」のとらえ方は、次のようになります。

 

 

・「空」とは何もない事だが、ある事を知ってはじめてない事を知る事ができる。

 

・心に少しも曇りもなく、迷いの雲が晴れたところこそ、正しい空だと考えるべきです。

 

 

 

 

空の心境とは、禅の悟りの境地のようなものでしょうか? 真剣勝負で相手が自分を斬りにくる時に、そのような心境になれるものでしょうか?

空の境地にいたるには・・・

 

では、「空」の境地にいたるにはどうしたら良いのでしょうか?

 

武蔵は以下のように書いています

 

 

「武士は兵法をしっかりと身につけ、

 

その他の武芸もよく練習し、

 

武士が進む道は少しも暗くなく、心が迷うこともなく、

 

常に怠らず、心と意の二つを磨いて、観と見の二つの眼をとぎすまして、

 

少しも曇りのない迷いの雲が晴れたところこそ、正しい空だと考えるべきです。」

 

 

 

参考記事:「観の目」とは?武道における目付けの重要性 

 

 

要はしっかり怠らずに稽古をして、心身を練磨していくしかないという事だと思います。

五輪の書とは?

 

「五輪の書」は宮本武蔵が著した日本を代表する兵法書です。

 

日本人なら武道をしていない人でも一度は聞いた事があると思います。

 

 

「五輪の書」は武蔵が晩年過ごした熊本市の金峰山の霊巌洞にて、執筆し、死の直前に完成されたと言われています。

 

 

内容は「地の巻」「水の巻」「火の巻」「風の巻」「空の巻」の五部で構成されています。

 

 

負ければ死ぬという実戦の場から武蔵が得た剣術の極意はスポーツやビジネスの世界などで活躍する人を惹きつけるようで、現在でも愛読書をする人が多い事でも知られています。

 

 

(ただ、「五輪の書」は武蔵の自筆書は消失されたと伝えられ、現在は写本が残るだけです。

 

その事からも、武蔵の死後、弟子が創作したという説もあります。)

 

 

 

 

五輪の書の構成は?

 

「五輪の書」の由来は密教の五輪(五大)からとっており、「地・水・火・風・空」の五巻の整理されています。

 

 

↓画像をクリックするとそれぞれの紹介ブログに飛びます。

自らの流を二天一流と名付けたこと、これまでの生涯、兵法のあらましが書かれている。「まっすぐな道を地面に書く」ということになぞらえて、「地の巻」とされている。

二天一流での心の持ち方、太刀の持ち方や構えなど、実際の剣術に関することが書かれている。「二天一流の水を手本とする」剣さばき、体さばきを例えて、「水の巻」とされている。

戦いのことについて書かれている。個人対個人、集団対集団の戦いも同じであるとし、戦いにおいての心構えなどが書かれている。戦いのことを火の勢いに見立て、「火の巻」とされている。

他の流派について書かれている。「風」というのは、昔風、今風、それぞれの家風などのこととされている。

兵法の本質としての「空」について書かれている。

 

 

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